もったいぶらずに即座に続きです。
前回の記事を読んでいない方の為にここまでのあらすじを説明。
なんていう親切な流れはないので、読んでいない人はさっさと読んでこいwwww

同僚の運転で、家へと向かう車内。
鍵の行方を整理する。
ちなみに家の鍵と職場の鍵は別にしている為、家に入る事はできる。
朝には間違いなくいつもの場所にあった。
それを所持したつもりがしていなかったのか。
あるいは所持はしていたけれど、落としてしまったのか。
鍵に限らず(なんちゃってw)、こういう状況に陥る事が度々ある。
そのような時はいつも悔いる。
「どうしていつもいつもこんな落ちやすいポケットに入れてしまうんだ!?」
しかし一向に改善される事はない。
時が経てば忘れ、また同じ事を繰り返す。
せめて、落ちにくいポケットに入れる習慣さえあれば、鍵を落としていた場合の場所の予測が容易になる。
家を出てから職場の鍵を開けるまでに鍵を出す場面は3回。
家を出て家に鍵をかける時。自転車に乗る時。そして職場についた時。
この3つの機会しか考えられない。そして職場についた時に落としたのであれば、すぐにその場で拾う事ができる為、前者二つの鍵を取り出す際に引っかかって落ちたのではないか?という予測が立てられるのである。
しかし、落ちやすいポケットであるが故に、自転車で移動中に落としたのではないか?という余計な疑惑を生んでしまう。
こうなると通勤の時に通った道すべてで、鍵を落とした可能性が出てくる。
「まだ、落としたと決まったわけじゃない」
家に着き、まずは自転車置き場に行く。
鍵らしき物は落ちていない。
となると、やはり本命は家の中。いつもの場所に置いてあるに違いない。
エレベータを見るとまたもや中身がある。
朝一と同じ様に不適な笑みを浮かべ、ボタンを押すと即座に扉が開く。
しかし喜びもつかの間。今は一刻を争う時。
次の瞬間には7Fを連打して閉じるボタンを押す。
エレベータ内の鏡に映っている自分を見て改めて思う。
「何やってんだおれw」
7Fに着き、扉が開く。ゴミを持ったおばさんがいるが挨拶も程ほどに、部屋へと向かう。
真っ先に鍵の在り処を見に行くと、そこにはちゃんと鍵がある。
なんだ・・・あったのか。
朝持ったはずだったのに・・・。
鍵を持ち、急いで玄関へ向かう。
とその時、ふとよぎる。
いつもより余計にエネルギーを使ったし、食べ物を持っていくか・・・。
時間がないので戸棚からカップのワンタン麺を取り出し、すぐに部屋を出る。
7Fについてエレベータを出たときからここまでが約1分。
当然の様にエレベータは7Fに留まったままだ。
ボタンを押そうとしたその刹那、エレベータが下に動き出す。
そう、下のどこかの階で誰かがボタンを押したのだ。
「あああああああああああああああああああ!!もう!!!誰だよこんな時に!!」
目の前にあったエレベータは消えてしまった。
オレンジ色に光ったボタンがどこかむなしい。
そもそもカップ麺さえとらなければこんな事にはならなかった。
いやいや、そんな事を考えている場合ではない。
すぐさま頭を切りかえ、階段を駆け下りる。
タタタッ・・・スッ!トンッ
数段降りては7段も8段も飛び降りる。
それを幾度も繰り返し、1Fについてエレベータの位置を確認すると、まだ2Fを上昇中。
もしもそのまま待っていたら、今頃まだ待たされている状況。おれは勝ったのだ。
車へ向かい、「あった!」と息切れしながら勝ち誇る$。
それを見た同僚は普通に「良かったねー」と言ってくれた。
無事に鍵を手に入れ、時間も何とか間に合って、今度こそ職場に入る。
押し寄せる安堵感と感謝の気持ち。
鍵をしまおうと、ポケットに手をやると最後の一粒のハイチュウが。
なんとなく包装紙に目をやる。
そこには 賞味期限 2010.10 という文字があった。
完
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