前書き
新メンバーの加入、復帰者の続出等で盛り上がってきたMFですが、私$は人知れず苦心する場面が多々ありました。
ここでは、その影響をあまり感じさせる事なく、なるべく弱音を掃かない様に、後ろ向きな事は言わないようにしてきました。
再編から今日に至るまでに$の身に起こった変化をわずかながら、描いてみたいと思います。
↓ここから本編
今、私は地下道を歩きながら、ある悩みを抱えている。しかしその悩みは、この地下道に行き着くまでの経緯無くして語れない。
あれは約一ヶ月前・・・
ギルドの再結成後、最初のリーグ。あの日はそれなりの人数が集まり、軽く初制覇を成し遂げようと思っていた。
しかし思うように動けず、結果は惨敗。ギルマスの難しさ、勝利への壁を感じずにはいられなかった。本気で取りにいったわけではないので、楽観視するようなコメントを残しつつも、内心では
「まずい・・・大した課金もしてないし、このまま勝てなくなってしまったらどうしよう・・・。」
そう、
「取りにいっていないから負けても大丈夫。」
ではなく、
「取りにいける日が、どれくらいあるか。」
の問題。
ともなれば、今までに入れていた課金バフはもちろん、足取り100%やギルド石(無敵やサモン)も入れなくてはならない。そうでなくては課金バフ満載のメンバー達に申し訳が立たないではないか。
ギルマスになった以上、言い逃れは許されない。
しかし急に課金をしようにも財源がない。あると言えばあるが、今までにない出費をするということは、何かを削らなくてはいけない。
私は考えに考え、ある決意をした。
「無敵無しでも勝ってやる!!」
そうして向かえたタウン1戦目。その決意はすぐに崩れる事になる。
好メンバーが揃い、勝ち負けができそうな気配。開始2分にして無敵を投入し、途中ではサモンも発動。実際に勝負が始まればケチケチした事は言ってられない。しかし、この時は足取り100%は持っていない。
案の定、終盤の激しい争いの中で、敵妨害部隊につかまり続け逆転負け。
決して手を抜いたわけではないが、周囲の目からはおそらく非難もあったことだろう。皆、空気が読めるのでそういった事を指摘してこないのは尚更に胸が痛む。
「おれが全力じゃないから負けた」
少し、落胆したが、まあ初戦という事もあって納得もした。
「次回は勝とう!」
翌週、ジャッジメントメインでのタウン。ジャッジメントはフェニと同盟以来負け知らず。軽くV5中といったところだ。単純に他ギルドと戦ってきたわけではなく、放置地域も含めて勝率の高そうな地域を選び、工夫によって重ねてきた勝利である。
「負けられない。自分に変わって連勝がストップ。という流れだけはなんとしても避けなければ・・・」
しかし、結果は敗北。
背景としては相手がネメシスだった事、途中油断して半数が他地域へ行った事があるが、いずれにせよ私はいわゆる。””連勝ストッパー””になってしまったのである。
どうして勝てないのか。
色々と考えた。やはり足取りの差だろうか。とはいえ、1回のタウンに足取りだけで650円もかかるのはいかがなものかとも思う。
何か節約してその分を足取りの購入費用に回そう。
しかし護符は手放せない。いざという時のBIG5費用も残しておきたい。YPを節約するのは無理だ。
そこで思いついたのが 徒歩での帰宅 である。
私は通勤の際にバスを利用している。
片道220円。もし、1週間に3回徒歩で帰宅すれば、丁度足取りが買える金額である。
バスだと20分程度の時間で済むのに対し、徒歩だと40分近くかかる距離である。
しかし私に残された選択肢はこれしかなかった。
「みんなの為に歩く!!その分キャラは走る事ができる。私の足をキャラクターの足に変えるんだ!!!」
こうして$の徒歩帰り生活が始まった。
時を同じくしてMFにとって2回目のタウン前。恥を承知でsyouさんに頼み事をした。
「いざという時の為に足取りを売ってもらえないだろうか?」
自分のギルドの為なのに自分は投資せず同盟に頼る。なんとも図々しい、愚かな考えである。
しかしsyouさんは二つ返事で了承してくれた。おかげで足取り100%を持った状態で2度目のタウンに挑む事ができた。
前回同様に人数も揃い、あとは自分達次第。
「今回はいける!」
そう思って臨んだタウンだったが、終わってみれば前回と似たような敗北を喫してしまっていた。
せっかく用意した足取りを入れ忘れてしまった事は大きな敗因になった。
私に足りないもの・・・集中力。
現実世界での私は、引き出せるはずのMAXの力を100とすると、本気を出しても70か80までしか引き出す事ができない。頭の回転、集中力、冷静さ、どれをとっても手抜き癖があるので、いざという時にもできないのである。普段から染み付いた習慣は例えゲームであっても、色濃く反映される。
よく言われている事であるが、練習でできない事は本番でもできない。普段から集中力を欠いた仕事や生活をして、練習等一切しないのだから尚更の事である。後で冷静になり「ああすれば良かった、こういう事もできた」等と振り返るのは日常茶飯事となっている。
勝てば官軍。負ければ・・・。
「他にもギルドとしての楽しみはあるのだから、そんなに気にする必要はない。」
確かにそういう考え方もある。しかし、その考えを””前向きな考え””という一言で片付けるのは、あまりにも軽率である。勝利への執念を捨てた物に勝利の女神は微笑まない。
「何が何でも勝つんだ!!」
そんな考えを繰り返しながら、家路へと進む。実際に行動に移してみてわかったが、歩くというのはとても良い事である。多少の疲れ、IN時間の遅延は伴うものの、健康的な気分になれて、お金を節約できる。しかも物事の考察に集中する事ができるのだから。
余談だが、ROHANの考察に集中している時に鳥の糞が自分の目前25センチくらいの位置に落ちてきた時は驚いた。
鳩が豆鉄砲を撃ち、私は鳩が豆鉄砲を食らった顔になったというミステリアスなコラボレーションの瞬間である。
徒歩帰宅を始めて数日。リーグでの初勝利を経験する事になる。
この時、戦力的に優位な位置にいたが、敵の妨害部隊が多い。まるで初勝利が欲しかったら乗り越えろ!と参加者全体から歓迎されているかのようであった。
終盤戦では、きっちり足取り100%を入れて逃げ切る。入れなくても勝てたかもしれないが、敢えてこう思うことにした。
「アイテム性能のおかげではなく、勝とうという姿勢で行動したから勝てた」
徒歩での帰宅も勝利に一役勝ったのではないだろうか?
平日ではあるが、その平日さえも勝てなかった自分とは大きく変われたように思えた瞬間で、勝利の美酒は紛れも無く美酒であった。
完
と見せかけて終わらないのが$さんですwwww
尚、ここで読むのをやめるのが、最も賢い選択かもしれません。
徒歩帰宅を始めて数日、異変が起こり始める。
「なんだか今日は暑いな。アイスでも食うか」
しかしそれでは何のために歩いているのか・・・
葛藤が巻き起こる。
しかし欲望の圧勝に終わり、$の右手にはしっかりとアイスが握られている。
やっべやっべwwwwwwwwwwwアイスうめぇーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww100円でこれほど幸せになれるとは・・・。
食べている間も歩き続けている為、家への距離が近く感じられるようになった。しかしこれでは6回程節約しなければ足取りは買えないではないか・・・。明日からアイスは止めよう。
しかし翌日も翌々日も右手にはアイスが・・・。どうやら完全にはまってしまったようだ。
「まあ、いいか。タウン戦勝利の為にリアルで努力をしたという行為に変わりはないのだから。」
数日前、家のそばに自販機ができた。アイスを食べると喉が渇く。これは丁度よいな。うん。
ちゃりーん・・・ちゃりーん・・・ちゃりーん
・・・
ピッ♪
ドンガラガッシャーン!!!!!
「わーいコーラだ^^やほぃwwwwwコーラうめぇwwwwww歩いて帰ってきて良かったwwwwwwwwww」
その出費220円。
私はこれからどうしたら良いのだろうか。
節約しているはずの220円はアイスとジュースに代わり・・・
消耗しているはずのカロリーはそれ以上のペースで補充され・・・
考察できるはずの時間は美味しいという感情に支配され・・・
「私はなんの為に歩いているのだろうか?」
同様の帰宅が何日か続いたある日の事。思いがけぬ所で答えは見つかった。
いつものように地下道へ向かう階段。向こうから人が歩いてくる。普段ならすれ違う人の事を見たりはしないが、そのときはなぜか見てしまった。
疲れた足取りで昇ってくる、OLと思しき可愛げな女性。短いスカートからスラっと伸びた綺麗な脚。
すれ違ってしまうのが惜しい、時間よ止まってくれ!!!
そんな願いもむなしくあっさりとすれ違う。
「目の保養になった。節約できてないけど、歩いて良かったぜww」
複雑な思いを胸に、階段を降りきる。
・・・ここでやっと一行目の悩みの登場である。
「今、振り返ったら・・・見えるのだろうか・・・ゴクリ・・・」
続きは多分書きませんwwww
今週のタウンは勝てるかなーwwwwwwwwwwwwwwww
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